南郷アートプロジェクト2019|見つけに行こう、まだ知らない南郷を。

プロジェクト01
島守ダンス映画製作プロジェクト
prologue
プロローグ

樽背負い(タルショイ)

昔と今で大きく違うことの一つに結婚があるかもしれない。昔は、恋愛婚はまず認められず、親が決めた相手と一緒に添い遂げるのが普通だった。

結納前に、男性側が女性側にお酒を持って訪れ、結納に関する打ち合わせをする。これを決め酒という。この地域で「ナカウド」と呼ばれる仲人夫婦が酒を持っていくが、担ぎ手に力のある若い男 性を連れていくこともしばしばだった。持っていく酒は一升と決まっている。「一緒になる」のだから、 酒を「一升」持ってゆく。担ぎ手の男性は「樽背負い(タルショイ)」と呼ばれた。

結婚式は地域にとっての一大イベントだ。宴会中、座敷の戸は開けてあり、招待客になっていなくても人々は宴会に出入りする。これは「嫁見」という。嫁見に行けばごちそうにありつけるし、嫁の容姿や着物の善し悪しで盛り上がるから話題にも事欠かない。

結婚の宴は 7 日間近く続くため、家族、親戚、集落の仲間で切り盛りされる。親戚一同に嫁を披露 する「嫁取り」、新郎の友人が参加する「若い者ぶるまい」と続く。最後の宴会は「たいぎぶるまい」 と言い、結婚式に関わった人々と盃を交わし、無事に終わったことへの感謝を伝える。そして、余っ た白米にお湯をかけてふるまう。

島守の方々から昔のお話を聞くと、特に女性からは結婚の話題が出ることが多かった。人生にとっての忘れられない1週間。それが結婚という儀式なのだ。


出演:島守中学校生徒
ロケ地:荒谷地区